fc2ブログ
愛知県常滑市議会議員「井上きょう子」の活動日記
ある人から送ってきたメールの記事を掲載いたします。
<転送転載歓迎>

日本の選挙制度・公職選挙法について、タイムリーな発言を一つ、ご紹介させてください。

◆三重大の児玉克也先生のブログ「政治家の世襲制について」の発言
  http://blog.livedoor.jp/cdim/archives/51825277.html

政治に志を持つ人が
        
どんどんと立候補できるように


「2009年05月24日
政治家の世襲について
 小泉純一郎元首相の次男(神奈川11区)と臼井日出男元法相の長男(千葉1区)の公認をめぐって、政治家の世襲問題が話題となっています。小泉元首相や世襲議員などの言い分は、「世襲は制度ではなく、選挙をへている」「職業選択の自由がある」ということです。それにも一理あります。

 しかし、自民党では世襲議員が4割近くを占めます。こうなると「はいそうですか」と無視するわけにはいかない問題です。これに官僚出身者を入れると、かなりの割合になります。世襲か、官僚か、というのが実態では、政治が民意を反映していることにはなりません。

 確かに日本の政治は裏ワザも含めて独特の「技」を必要とします。歌舞伎や能の伝統芸能のように、「世襲」が必要ということなのでしょうか。逆にいうと、この「独特の政治文化」こそ問題なのかもしれません。

 さて、問題を世襲議員を制度的に制限するかどうかに戻します。私は、世襲議員が多くなるのは大きな問題であると思いますが、制度として禁止しなくてもいいのではないかと思います。それよりも、もっと有能な人材が政治家になれる大幅な制度改革を行い、結果として世襲議員の割合いが激減するという状況を作るべきだと思っています。現在、政治家に立候補するには多くの障害があります。日本のこれまでの発展を支えてきたのはいわゆるサラリーマンです。その企業社員や公務員が立候補しようとすると、仕事をやめなくてはなりません。なけなしの退職金も選挙資金にあてて、借金もし、もし落選したら、借金を抱えて失業状態になります。実質上、立候補できないという状態がつくられています。特に日本のように、中年からの就職は非常に難しくなります。ジバン、カンバン、カバンを持たない人が自分の仕事を投げうち、家族を路頭に迷わせるリスクを払うことは非常に難しいことなのです。

 立候補した人に対しては、よく、「それくらいの覚悟がなくては政治家になってはいけない」などという人もいます。しかし、実際のリスクを考えるなら、ほとんど実行できないオプションであり、、「それくらいの覚悟がなくては政治家になってはいけない」ということは、裏を返せば「サラリーマンごときは立候補などするな」といっているようなものです。だから、ジバン、カンバン、カバンのかなりの揃う職業政治家としての世襲議員か、ジバン以外は揃う官僚か、という選択になるのです。

 ヨーロッパの国では、政治家に立候補しても会社を辞めなくてもいい制度を下ところが多くあります。落選したら、またその会社に戻ることができるのです。公務員の立候補もかなり認められています。当選してもそのまま兼務できるところもかなりあります。(この場合には条件はつきますが。)ですから、政治を変えてやろう、と思えば、大きなリスクなしに立候補し、政治家となる道が非常に多くの人に開かれているのです。その分、政治家としての「利権」は大きくない場合が多いのです。普通の人が普通に政治をする。これを基本にできます。

 日本にも優秀な人はたくさんいます。今の制度では、非常に限られた人の中からしか選択できないのです。しかも選挙でのリスクが高いので、政治家の報酬や権限も高いレベルで保証しなければなり手がいなくなる、ということも実際におきます。立候補へのリスクを減らすなら、優秀な人材が政治家になる可能性はぐっと高まりますし、政治家を特別扱いしなくてもよくなります。

 北欧の政治家は質素な生活をしています。普通の社会活動家がそのまま政治家になっているケースも少なくありません。「黒塗りの車」というイメージなんて大臣でもないという感じです。政治に志を持つ人がどんどんと立候補できるようになれば、「世襲議員」が問題になることはほとんどなくなるでしょう。世襲議員を制度として禁止するだけでは、政治家の質はそれほどよくならないでしょう。もっと根本的な改革が望まれます。

市民オンブズマン、事務局日記」さん、感謝!
http://ombuds.exblog.jp/9576126/
スポンサーサイト



コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://kyoya5052.blog52.fc2.com/tb.php/291-ccae1190
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック